2015.10.20

新しい場所打ち鋼管コンクリート杭の開発 -ER PileⅡ場所打ち鋼管コンクリート杭-(基礎工2015)

石川一真(ジャパンパイル)、本間裕介(ジャパンパイル)

■掲載誌:基礎工8月号, pp.73-76
■発行所:総合土木研究所
■発行:2015/8

場所打ち鋼管コンクリート杭1)、2)とは、場所打ちコンクリート杭の上部を鋼管巻きとすることにより、耐震性を高めた杭である。また、鋼管巻きとすることで杭径を細くできるため、掘削残土量やコンクリート使用量が少なく、環境負荷の低減に貢献している。筆者らが開発したER PileⅡ場所打ち鋼管コンクリート杭の概要図を図―1に示す。この杭には以下の特徴がある。
① 内面にリブなどを有しない一般的な鋼管を使用するため、鋼管の納期と価格において優れている。
② 鋼管端部の内面に隅肉溶接で取り付ける突起リング(平鋼を丸め加工したもの)の段数を、設計の必要に応じて0~4段とできる。
③ 適切な鋼管設置方法を採用することにより、鋼管の腐食しろを0㎜として設計できる。
④ 高強度コンクリート(設計基準強度Fc=60N/㎜2まで)を使用できる。
⑤ (一財)日本建築センターの一般評定を取得し、終局耐力まで評価されている。
本稿ではER PileⅡ場所打ち鋼管コンクリート杭の評定内容を紹介する。