2012.04.19

節杭を用いたプレボーリング工法の根固め部における節杭とソイルセメントの付着性能に関する検討(JGSジャーナル2012)

今広人(ジャパンパイル)、吉田映(ジャパンパイル)、木村亮(京都大学)

■掲載誌:地盤工学ジャーナル Vol.7, No.1, pp.361-375
■発行所:地盤工学会
■発行:2012/3

節杭を用いたプレボーリング工法は,現地の土砂をセメントミルクで混合撹拌して造成するソイルセメントと,その中に建て込んだ節杭(既製コンクリート杭)で構成される。本杭の地盤から決まる鉛直支持力については多くの載荷試験結果に基づく支持力推定式が提案されている。地盤から決まる鉛直支持力を発現させるためには,節杭とソイルセメントが一体となって挙動し,節杭およびソイルセメントに作用する荷重を地盤に確実に伝達しなければならない。そこで,本研究では根固め部に着目した節杭とソイルセメントの押抜き試験を行い,一体性を確保するために必要な性能(付着性能)の検討を実施した。その結果,側圧が作用する節杭は作用しないストレート杭に比べて押抜き荷重が4 倍程度となり,節部がソイルセメントとの付着性能を増大させる効果があることが分かった。また,節杭の付着性能を節部支圧強度で評価すると,実杭で想定される側圧の範囲で,ソイルセメント一軸圧縮強さの2 倍程度になることが分かった。

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