難しい仕事に挑まなければ、本当のやりがいは味わえない。
工事部 工事計画課/2003年入社 
理工学部 建設環境工学科卒業

「杭工事施工マニュアル」の作成に挑む。

私が就職活動をしていた時期は不景気の真っ只中。そのような状況下でも、「この会社はこれから必ず大きくなる!」と会社説明会で高らかに宣言していた現社長の熱い想いに心を打たれ、当社への入社を決断しました。それから現場での施工管理、設計の基礎の習得、施工計画、現場サポートなどの経験を経て、任されたのが「杭工事の施工マニュアル」作成。いくつかの会社が合併してジャパンパイルが誕生した直後だったこともあり、全社的な統一マニュアルを早急にまとめる必要があったのです。会社としても全社員で共有するようなマニュアルを作成するのは初めてのことだったので、「これは大変なものを任されたな」と思いましたね(笑)。自分が培ってきた経験を基に文書化していったのですが、さまざまな人からの意見も取り入れる必要があり、調整に苦労したことを覚えています。それでも、いくつかの困難を乗り越えてマニュアルが完成した時は、味わったことのない充実感がありました。

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忘れられないベトナムへの出向期間。

これまでの仕事を振り返ると、ベトナムPhan Vu社への出向も忘れることができません。中学生レベルの英語しか話せなかった私にとって、現地のスタッフとコミュニケーションを取ることはまさに至難の業。通訳の方も付いてはくれたのですが、専門的な内容を訳すのは難しかったようで、こちらが意図したことがなかなか伝わりませんでした。しかし、仕事を進めていく上で、コミュニケーションをあきらめる訳にはいきません。そこで思い切って通訳の方を通さず、絵を描いたり、カタコトの英語で話しかけたりしてみると、状況は好転。お互いに英語が母国語ではない者同士でも、なんとか意思疎通ができるようになったのです。想いが伝わると、一体感が生まれ、仕事もスムーズに進められるようになりました。「語学力よりも伝えようとする気持ちが大事なんだ」と、現地のスタッフに教えられた気がします。

難工事を乗り越えた先にある喜び。

現在は工事計画課の課長として業務に取り組んでいますが、キャリアを積むにつれ、難易度の高い工事を任されるようになりました。数年前に担当した都内某所での案件もその一つ。「既存の建物が地中に残っている状況だが施工できないか?」というオーダーでした。通常、杭は土に対して打つもの。ただ、この時の工事は建物の地下を突き抜けて打つ必要があったのです。私も作業員もそんな条件で杭を打つのは初めてだったので、事前にさまざまな検証を重ねた上で工事に臨みました。しかし、今までの経験則が通じないので、状況は一進一退。そこで私は「見えない地下を見える化しよう」と考え、3Dのイラストを作成し、作業員とイメージを共有しました。当初はスムーズに進まなかったものの、最終的にはほぼ工程通りに完了。お客様にも大変満足していただき、その方とは今でも交流が続いています。難しい工事ほど、関係者全員で協力しながら無事に完工できた時は、施工管理者冥利に尽きると言えますね。

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学生へのメッセージ

私たちが関わる杭は、構造物が完成しても目に見えるものではありません。しかしながら、構造物を支える非常に重要な部分です。「目に見えない部分を扱うからこそ、誠実に対応する」という気持ちは絶対必要ですね。ただ、専門知識を身に付けるのは入社してからでも大丈夫。建物の基礎に関わる仕事がしたい、みんなと協力しながら仕事をしたいという方は、ぜひ一緒に頑張っていきましょう。