2009.04.27

プレボーリング拡大根固め工法による既製杭の引抜き抵抗(GBRC2009)

小椋仁志(ジャパンパイル)・本間裕介(ジャパンパイル)・尾古健太郎(ジャパンパイル)・真鍋雅夫(日本コンクリート工業)・大島章(日本コンクリート工業)

■掲載誌:GBRC, Vol.34 No.2  p7-16
■発行所:財団法人 日本建築総合試験所
■発行:2009/04


平成19年6月改正の建築基準法では、塔状比が4を超える建築物については、極限鉛直支持力と極限引抜き抵抗が、終局時に建築物に作用する押込み荷重と引抜き荷重を上回ることを確かめることが義務づけられた。また、地震時の短期引抜き力や、擁壁などに作用する長期引抜き力を検討することも増えている。しかし、押込み方向の支持力について国土交通大臣認定を受けた工法の場合、国交省告示第1113号第六では引抜き方向の支持力についても地盤の実況に応じて設定した支持力係数κ、λ、μを用いて算定できることが示されているにもかかわらず、これらを技術的に評価する性能評価は行われていない。このため、設計に際して必要になる引抜き抵抗の算定方法は設計者や建築確認機関によって異なっているのが現状である。
本報では、杭の引抜き抵抗(引抜き方向の鉛直支持力)の評価方法の考え方について検討する。また、今回、建築技術性能証明を取得した既製杭のプレボーリング拡大根固め工法(Hyper-MEGA工法。以下、本工法)の引抜き抵抗の評価方法について、その概要を紹介する。

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