2007.08.01

杭先端載荷試験の計画上の留意点と深礎杭・モルタル合成鋼管杭への適用例(基礎工1996)

小椋仁志(ジオトップ)・川村 明(ジオトップ)・山岡英明(JR東日本)・国弘 仁(東日本旅客鉄道)・宮野公博(佐藤組)

■掲載誌:基礎工, 5月号, pp.98-103
■発行所:総合土木研究所
■発行:1996/5

杭の鉛直載荷試験は大がかりな載荷架構や反力杭を用いるため,多額の費用や長い準備期間が必要となる。特に最近では,杭の大口径化や長尺化に伴って載荷荷重も大きくなった結果,多大な試験費用を要することが敬遠されて,載荷試験を行うことは少なくなった。そこで,簡便な載荷試験法として,ハイストレイン方式の動的試験法1},ミッドレンジ方式の動的試験法2),載荷時間を動的試験法の約10倍にした急速載荷試験法3)などが提案されている。これらの試験法は,載荷架構が不要であり短い準備期間で経済的に杭の支持力を知ることができるため,数多く実施できる利点がある。反面,基本的には動的な荷重を載荷する方式であるため,等価な静的荷重を推測することが必要となる。ここで紹介する杭先端載荷試験法は,載荷架構を用いずに静的な荷重を載荷する試験法である。図一1のように,抗体の先端付近に取付けたジャッキを用いて,先端抵抗と摩擦抵抗とを互いに反力として載荷する。この試験法はJ.0.Osterberg(オスターバーグ)が米国で始めたものである4〕。わが国でも,場所打ち杭や既製杭を対象にして数十例実施されている5)。本稿では,杭先端載荷試験の特徴や計画時の留意点などについて述べた後,最近の適用例として深礎杭とモルタル合成鋼管杭の試験を紹介する。