2007.10.01

異型ぐいの支持力に関する研究(その1)−くい先端砂質土地盤の載荷試験結果について−(AIJ1982)

高橋武雄(東北工業大学)・向井貢(武智工務所)

■掲載誌:日本建築学会東北支部 研究発表会, p177-180
■発行所:日本建築学会
■発行:1982/02

 くいは一般的に支持ぐいと摩擦ぐいと言う名称で分けられているが、この分類も明確なものでなく、くい先端位置に支持層がある場合に支持ぐいと称し、そうでない場合を摩擦ぐいと称している。又、形状及ぴ材質によって種々の分類がなされている。この中で異型ぐいとは、一般的に摩擦ぐいと呼ばれており、節がついているくいのことであって、1925年に実用化に供されて以来、約50年にわたる歴史をもつものである。この半世紀の間に、形状・材質・施工方法等にわたり、当初のものとくらべてみるとかなり変化してきている。現在、使用されている異型ぐいには、かなりの種類があるが、これらを主要部分(本体)の形状・製造方法及び圧縮強度を中心として大別すると表−1の様に分けられる。
 いずれの型式であっても、くい長は12M以下であり、通常、つぎぐいとしては用いられていない。又、くい長が短いことからくいの先端も一般的に言われている支持層には到達せず、例外的にくい先端が支持層に近いものもみうけられる。
 今回の検討に用いたくいは表−1中に示される(1)のタイプのものであって、図−1にその形状を示す。
 異型ぐいの施工方法には、打込み工法と、無振動で行う埋込み工法があり、それぞれ図−2、図−3のような方法で行われ、同図に示した仕上がりとなる。
 本研究はこのようにして施工された異型ぐいの支持機構及び耐力について検討するもので、本報では既往の載荷試験結果とくいの耐力算定式について報告する。

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