2007.10.01

異型ぐいの支持力に関する研究(その3)(AIJ1983)

高橋武雄(東北工業大学)・向井貢(武智工務所)

■掲載誌:日本建築学会東北支部 研究発表会 , p245-248
■発行所:日本建築学会
■発行:1983/03

 異型杭の支持力について、載荷試験より得られた結果を、許容支持力の算定式より得られた値と比較しながら検討を進めて来た。前報では載荷試験においては降伏値もしくは極限値があらわれており、くいの支持力が判定できるもののみの資料を用い、施工方法(打ち込み工法と埋め込み工法)、及び先端地盤の種類(砂質土と粘性土)別に整理し分類して検討した。本報では降伏値、又は極限値が明確にあらわれない資料も含め東北地方で行なった全ての載荷試験の結果を用いて検討する。比較するくいの許容耐力の式は、くい先端及び周囲の土質と工法を考慮して、くい周囲の土質別に周面抵抗の値を定め、先端支持力とくい周面の摩擦抵抗の和として得られるTerzaghiの式を用いている。又載荷試験の資料はくい先端の土質で分類すると共に、周囲の土質の種で分類して整理した。降伏値、もしくは極限値があらわれていない場合は、最大荷重を極限荷重と見なして許容支持力の試験値とした。
 異型ぐいの支持力はくいとその周囲の土の摩擦力に期待する所が多いので、上記のようにくい先端及び、周囲の土質の相違による分類、検討を行うと共に、くい長さの相違についての検討もあわせて行なった。

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