2007.11.14

既製杭の杭頭接合部の終局曲げ耐力に関する検討(JGS2005)

山本秀明(フジタ)・小林勝己(フジタ)・小林恒一(ジオトップ)

■掲載誌:第40回地盤工学研究発表会,p1705-1706
■発行所:地盤工学会
■発行:2005/7

  杭体とパイルキャップの接合部の設計を行う場合,杭頭曲げモーメントによる圧縮側コンクリートの応力の拡がりを考慮して,杭半径+5cmあるいは+10cmを半径とした仮想RC断面を用いて定着筋量を算定する方法が多く採用されている(図1,R1:仮想RC断面の半径)。本報では,このような計算方法を用いて得られる終局曲げ耐力と,杭頭部端板にスタッド溶接,あるいはネジ方式により定着した既製杭の実験結果との間にどのような関係があるかを確認することを目的として比較検討する。一方,場所打ち杭の杭頭接合部におけるコンクリートは拘束された状態にあるため,最大強度がシリンダー強度の約2 倍になるとの実験報告がある1)。既製杭と接合したパイルキャップにおいても,拘束されたコンクリートの影響が生じているかどうかを確認する為に,仮想断面ではなく,端板に接するコンクリートの断面を用いて(図2,R2:杭外径,r2:杭内径),かつ,コンクリート強度が支圧効果により増大することを考慮して曲げ耐力を算出し,実験結果と比較検討する。

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