2007.06.01

節付杭の設計法(基礎工1998)

金井重夫(ジオトップ)・木原律子(ジオトップ)

■掲載誌:基礎工5月号, p49-54
■発行所:総合土木研究所
■発行:1998/05

 節付杭は70年に及ぶ施工実績をもつ。昭和初期当時、正方形あるいは八角形断面の節付杭の支持力は、杭打ち公式によって推定する手法とは別に、「本式杭二於テハ地盤ノ硬軟二応ジテ杭長サ及ビ突起ノ大キサヲ決定スルヲ原則トスルモ、今モシ地盤ノ平均地耐力ヲ知リ実験式ヨリ支持力ノ近似値ヲ推定シ得レバ好都合ナリ」と、すでに支持力推定式も提案されていた。
その後、技術革新の波に洗われ節付杭も変化する。材料の面では、昭和49年に遠心成型法が導入されるなど形状の変化や品質の改良があり、さらに昭和56年にはプレストレスを導入した高強度杭が現われた。現在、この高強度プレストレスト節付コンターリート杭(PHC節杭)が節付杭の主流である。社会環境の変革は、施工面にも大きな転換をもたらした。杭周囲に砕石を充填しながらハンマーで打込む打込み工法に代わり、低騒音・低振動の埋込み工法が、節付杭にとっても一般的な工法となった。
埋込み工法が普及するにつれ、設計上、節付杭の支持力や荷重一沈下挙動の推定が一層重要な課題となる。昭和50年代になって、載荷試験データを工法・地盤種別ごとに整理・解析し、標準貫入試験のN値をパラメータとする実用的な支持力推定式が提案されるようになる。節付杭は、いわゆる“摩擦杭”として機能する場合がほとんどであり、沈下を許容する柔な基礎といえる。
地盤の圧縮性の予測とともに節付杭の荷重一沈下関係の評価は重要で、この点を解明する基礎研究や数値解析も行われている。なお、水平力に対してはPHC杭に準じた取扱いとなる。
本稿では、主として現場載荷試験結果に基づく節付杭の支持力,および荷重一沈下関係の推定に関する最近の成果をまとめる。また、新しい施工法についても簡単に紹介する。