2007.07.18

「杭頭縁切り工法」における杭頭部摩擦材と砂との摩擦性状に関する実験(JGS2007)

方田公章(関西大学)・伊藤淳志(関西大学)・小林恒一(ジャパンパイル)・小椋仁志(ジャパンパイル)・野瀬貴弘(エービーシー建材研究所)

■掲載誌:地盤工学会,p1317-1318
■発行所:地盤工学会
■発行:2007/7

杭基礎における杭頭部の設計としては、主に剛結合とピン結合の二種類がある。剛結合では杭頭部に発生する応力が大きくなり、ピン結合ではその構造や施工が複雑になる。そこで杭と基礎スラブとの縁を切り、その間に砂や砂利、捨てコンクリートなどを介在する方式が考えられる。この方式では、杭頭部に装着する摩擦材料を調整することで、杭に発生する水平力を制御することが可能となる。このような方式の工法を、筆者らは「杭頭縁切り工法」と呼んでいる。この接合工法を開発するための基礎実験として、既に中型単純せん断試験機を用いた杭頭部の摩擦材と砂との摩擦せん断実験を行い、その結果は文献において報告した。今回は、摩擦係数をより低減させるべく、これまでに使用した摩擦材に改良を加えたものについて、砂との単調および繰り返し摩擦実験を行ったので、その結果を以下に報告する。

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