2009.09.29

アンボンドアンカーを用いた既製コンクリート杭の杭頭半剛接合工法に関する実験−鋼管で補強した杭頭接合部の曲げ性能−(AIJ2009)

西正晃(間組)・内海祥人(岡部)・石川一真(ジャパンパイル)・佐々木聡(フジタ)・根本恒(安藤建設)

■掲載誌:日本建築学会大会学術講演梗概集(東北),p525-526
■発行所:日本建築学会
■発行:2009/08


水平力が作用した既製コンクリート杭の杭頭部に生じる曲げモーメントを低減させる杭頭接合部の半剛接合工法として、丸鋼と定着板からなる定着筋(アンボンドアンカー)を用いた工法について研究してきた。本工法は、杭頭定着筋の丸鋼に防錆剤等を塗布してパイルキャップコンクリートとの付着を低減し、水平力作用時に引張力が生じる定着筋の全長が伸びることで杭頭接合部に回転が生じることを特徴とする。この定着筋を杭頭部に接合する方法は、定着筋を杭頭端板にスタッド溶接するか、端板に設けたねじ穴にねじ接合するのを基本としているが、定着筋配置の自由度を高めるために、定着筋を端板に直接接合しない方法について検討した。その方法とは、杭頭部に鋼管を被せて、杭と鋼管の隙間をモルタルで充填し、鋼管に予め取り付けたカプラーに定着筋をねじ込む方式である。本方式による杭頭接合部の曲げ耐力、回転剛性を確認するために、正負交番水平加力実験を行ったので、その結果を報告する。

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