2007.04.20

高強度コンクリートの遠心成形性に及ぼす調合の影響に関する研究(AIJ構造系論文集2006)

菅一雅(ジャパンパイル)・桝田佳寛(宇都宮大学)

■掲載紙:日本建築学会構造系論文集 No.606, pp.29-34
■発行所:日本建築学会
■発行:2006/8


本研究報告は、遠心成形する高強度コンクリートの調合が、遠心成形時に発生するスラッジや粗骨材分離に及ぼす影響について検討を行った。
最初に高性能減水剤の種類、シリカフュームの使用、水結合材比などの調合条件が遠心成形する高強度コンクリートのペーストのレオロジー特性に及ぼす影響について把握した。
次に、各種材料・調合における高強度コンクリートの遠心成形時におけるスラッジに関する試験を行った。その結果、水結合材比が小さくなるとペーストの塑性粘度が高くなる影響で、脱水効果が小さくなり、かつスラッジが発生しにくくなることを判った。
そして、スラッジ発生量の測定や遠心成形した試験体切断面の分析により、遠心成形する高強度コンクリートのペースト量が少ないほど、スラッジの発生や粗骨材分離に有効であることを明確にした。

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