2007.06.01

信頼性理論に基づいた支持力算定式(AIJ1999)

小椋仁志(ジオトップ)

■掲載誌:鉛直荷重に対する杭の設計を考える, p15-18
■発行所:日本建築学会構造委員会 基礎構造運営委員会
■発行:1999/09

現在用いられている杭の支持力算定式(以下、算定式)の多くは、.載荷試験データに基づいたものとはいえ、その信頼性は明確ではない。たどえば、データの下限値に近いとされている算定式fs=Ns/5(fs:砂質土の周面摩擦応力度、Ns:砂質土のN値)にしても、漠然と「安全側」と感じられるだけで、得られた値が何%の割合で実験値を満足しているのかは十分には検討されていない。また、安全率を考慮しているとしても、それによって信頼性がどの程度増すのかは明確ではない。このように、現行の算定式では、得られた支持力の値の信頼性を技術者が自信をもって主張できる状況にはないのが現状である。そこで、本論では、多数の杭の鉛直載荷試験データから、信頼性の明確な算定式について検討する。

Download