2007.11.15

遠心力成形PC部材に関する実験的研究 その1 曲げ試験(AIJ1990)

内海善彦(鴻池組)・松谷輝雄(鴻池組)・佃 安弘(鴻池組)・石田潤一郎(鴻池組)・西山啓伸(日本コンクリート工業)・細川義隆(武智工務所)

■掲載誌:日本建築学会大会学術講演梗概集 (中国),21098,p531-p536
■発行所:日本建築学会
■発行:1990/10

1970年代の初頭の高度成長期は工業化工法も量的な要求に対応して標準化を進め、そのスケールメリットを生かした方向で成長してきた。しかし、施主の要求が多様化・個性化に重点が移ると共に、工業化工法に求められる目的・メリットは初期のものから大きく変化してきている。また、社会的にも熟練技能工の不足、高齢化、労務者そのものの不足、市場の拡大等に伴い工業化、.省力化工法の開発研究もこれらの要求を満たすべく数多く実施されている。筆者らは、これらの建築ニーズ、社会的背景の変化に対応可能な合理的な構造システムの提案の一つとして、遠心力成形コンクリート部材を用いた架構方法を開発している。図1に遠心力成形部材の概念図を示す。本報(その1〜その3)では遠心力成形部材の力学的性状を確認することを目的に行った基礎実験について述べたものであり、まず(その1)は曲げ実験について報告する。

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