2022.10.28

高支持力杭の施工 〜 データによる施工管理の可視化と記録の保管(AIJ2022)

細田光美(ジャパンパイル)

■掲載誌:2022年度 日本建築学会大会(北海道)構造部門(基礎構造)パネルディスカッション資料 高支持力杭工法の信頼性確保のための課題 ~何が変わったのか、今後どうあるべきか~
■発行所:日本建築学会 構造委員会 基礎構造運営委員会
■発 行:2022/9

 近年の既製コンクリート杭においては、プレボーリング拡大根固め工法を中心に鉛直支持力が大きい工法(いわゆる高支持力杭工法)が多数開発されている。杭の先端形状や根固め部等への様々な工夫、また、施工機械の大型化・高性能化により杭の大径・長尺化への対応が可能になったことも相まって、「一柱一杭」を目指した経済設計にも寄与し、その普及が進展した。支持力の増大に伴い、施工管理の厳格化に対する必要性は益々高まっている。また、2015年(平成27年)に発覚したデータ改ざん問題以降において、施工データの記録・保管の充実の観点から、再発防止対策の一貫として施工管理の可視化や合理化に向けた取り組みが見られる。そこで本稿では、杭メーカーによる施策の一例として、施工データのデジタル化の推進やICTの利活用による施工管理の生産性向上に関しての現況と将来展望などについて話題提供する。