2007.10.01

場所打ちコンクリート杭の耐震性能評価に関する研究(その5 せん断実験の概要)(AIJ2000)

酒向靖二(大同コンクリート工業)・山田和夫・山本俊彦・矢野伸司

■掲載誌:日本建築学会大会学術講演梗概集,B-1,p623-624
■発行所:日本建築学会
■発行:2000/09

 1995年に発生した兵庫県南部地震でいくつかの基礎構造に被害のあったことを契機として、建設省総合プロジェクト(新建築構造体系の開発)では、場所打ち鉄筋コンクリート(以下、RCと略記)杭の2次設計法の確立を目的とした一連の基礎的研究を行っているが、今のところ場所打ちRC杭に関する実験データは極めて乏しく、また、耐力算定式においても上部構造用の矩形断面に対して提案されたものを流用しているのが実状である。そのため、設計法を確立するためには、今後さらに多くの実験データの蓄積およびこれまでに提案されている各種耐力算定式の適用性の検証が必要である。この点を踏まえて、筆者らは、前報において円形断面を有する場所打ちRC杭の耐震性能の解明を目的としてせん断力を受ける1/3スケール場所打ちRC杭のせん断耐力および変形特性に及ぼす主筋量、主筋強度および軸力を実験パラメータに取り上げて一連の実験的検討を行なうとともに、耐力算定式について検討した。

Download