2008.09.25

節杭を用いたプレボーリング拡大根固め工法の根固め部に関する模型実験(その1:実験の概要)(AIJ2008)

永井雅(関西大学大学院)・伊藤淳志(関西大学)・小椋仁志(ジャパンパイル)・石川一真(ジャパンパイル)・中野恵太(ジャパンパイル)・山﨑雅弘(岡山理科大学)

■掲載誌:日本建築学会大会学術講演梗概集(中国),p591-592
■発行所:日本建築学会
■発行:2008/09


 近年の建物の高層化に伴って高性能の基礎杭が要求されるようになり、プレボーリングの埋込み節杭に関しても、大径化した高支持力のものが開発されている。しかし、既製杭を用いる埋込み工法の場合は杭本体の寸法には制限があり、高支持力を得るために杭先端根固め部を拡大する方法が採用されている。これは、根固め部のセメントミルクや掘削土と混合撹拌されたソイルセメントの強度特性が不明確ながらも、現実には根固め部の径や長さに応じて先端支持力が増大することが確認されていることによっている。しかし、杭本体と根固め部との直径の比率、杭本体底面位置と根固め部の底面および上面との距離、さらにはセメントミルクの強度の影響などについては、木谷ら1)の実験の報告などがあるが、未解明な部分も多い。筆者らの一部は、FEM 解析による底面位置の検討について報告2)したが、その検証も含め、今回いくつかの形状の根固め部を有する模型節杭について、地盤内応力を再現できる加圧土槽を用いて載荷実験を行い、荷重−沈下性状や根固め部の破壊形状などについて調査検討を行った。本報は、(その1)として実験の概要について述べたものである。

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