2010.12.01

深礎工法の歴史(基礎工2010)

小椋仁志(ジャパンパイル)・河辺良一(元木田建業)・本橋康志(基礎工業)

■掲載誌:基礎工11月号, pp.51-53
■発行所:総合土木研究所
■発 行:2010/11


深礎工法は、人力掘削を原則とする場所打ちコンクリート杭工法である。地盤条件が適しているアメリカのシカゴ市で19世紀後半に始まった工法とされている。日本では、木田保造が昭和初期に木田式深礎を開発したのが最初である。
深礎工法は、戦前から昭和45年ごろまでは、基礎杭工法の主流をなしていた。その後はオールケーシング工法やアースドリル工法などの場所打ち杭工法に主役の座は奪われたが、コンプレッソル工法をはじめとする日本の草創期の場所打ち杭工法の中で、現在でも数多く施工されている工法であることは特筆される。
本稿では木田保造の開発した木田式深礎を中心に、深礎工法の歴史について述べる。