2007.10.01

低空間での既製杭中堀り工法の開発(JSF1993)

中島重之(松村組)・大岩忠男(松村組)・森中宏和(松村組)・須見光二(ジオトップ)

■掲載誌:第28回土質工学研究発表会(神戸),K-7 12,p27-28
■発行所:土質工学会
■発行:1993/06

 近年、都市構造においては高層化や大型化が進み、一方では大深度地下利用や重層利用が求められ、建設工事は複雑な条件下での高度な施工技術を必要としている。基礎工法においても、大口径杭や長尺杭の開発利用が進められ、一方、高速道路高架橋下、架空線下といった低空間、狭小場所、さらにはアンダーピニングや近接施工などの制約下における信頼性の高い合理的な基礎杭施工法のニーズが高まっている。従来、上部空間に制限を受ける既製杭工事は、小型施工機を用いた削孔・建込みが2工程方式の施工が一般的であったが、施工性および信頼性に問題があった。また、無理に大型施工機を用いても、効率の悪い短尺の継杭となるため、継手数の増加が最大の難点であった。このため、図-1に示した新しい駆動力伝達機構を有する軽量・小型の施工機械(以下、スペースマシンと呼ぶ。)を開発し、特殊掘削ヘッドおよびスイベルの組み合わせにより、これらの問題点を改善した油圧式全回転中掘り工法SPACE21(スペース)工法」を開発した。以下に、本工法の概要と各種利用分野について報告する。

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